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「センター試験廃止後はこうなる!~新中学1年はあと4年で大学入試!?~


2017年5月更新

大学入試改革

もう耳にしたこともある方もいらっしゃると思いますが、今、まさに戦後最大の「大学入試改革」が行われようとしています。いえ、大学入試だけではありません。それに伴い、高校入試、中学入試までもが劇的に変わろうとしています。これは決して遠い未来の話ではなく、またセンター試験が廃止される現中学3年以下の学年だけの話ではなく、実は小・中・高の全ての生徒に今すぐに影響する非常に大きな教育改革となりつつあるのです。

文部科学省(以下、文科省)の中央教育審議会が平成26年の12月に「高校教育-大学教育-大学入学者選抜の一体的改革(案)」という答申を下村博文文科大臣に提出しました。厳密にはこの答申を受けて、文科省が法案を提出し国会で承認されることで、はじめて決定事項となるのですが、これまで中央教育審議会の答申が覆されたことはないので、この答申がほぼ確定したと考えても問題ないでしょう。

この答申の中にはこれまで行ってきたセンター試験を廃止することや、それに代わる新しい2種類の試験を行うことなどが記載されています。しかし、それ以外にも非常に多くの重大な改革がこの答申の中に書かれていました。そして、この改革に向けて大学だけではなく、全ての教育機関が大きく変わろうとしているのです。

大学入試改革

なぜ、今このような大学入試改革、教育改革が必要になっているのでしょうか。実はこれまでも、現代の教育の問題点の原因の多くが「大学入試」にあることが指摘されてきました。現在の大学入試は知識量を中心とした「知識の暗記・再現」に偏っており、このため、高校の授業も大量の知識詰め込み型の教育となっています。この知識量のみの学力を中央教育審議会は「従来型の学力」と呼んでいます。しかし、高速な情報化が進む現代では「知識」は重要ではなくなってきているのです。現代社会で普及している「スマホ」。多くの中高生も手にしていると思います。こういったツールを一つ持っているだけで、世の中のほとんどの知識を一瞬で手にすることのできる世の中になっているのです。

例えば学校の課題をしているときに分からない問題があったとします。こんなとき今どきの生徒であればスマホを使ってすぐにその問題の解答を調べることができます。イオン式や歴史の出来事、数学の公式・解法など、それこそ中学生にも分かりやすく書かれたものが山ほど出てきます。こういった社会においては、ただ単に知識の暗記・再現にはほとんど価値がないことが分かります。そのため、新しい学力、つまり「思考力・判断力・表現力等を含む生きる力」を問うような「21世紀型の学力」を評価する大学入試へと変える必要が出てきたのです。

ですが、実際には大学入試の改革は非常に困難であり、なかなか実現には至りませんでした。しかし、生産年齢人口の急減、労働生産性の低迷、グローバル化・多極化が進む現代社会において、世の中の流れは私たち大人が予想するよりもはるかに早く、職業の有り方も大きく変化してきています。ニューヨークタイムズの2011年の8月号に記載されたキャシー・デビットソン(ニューヨーク市立大学大学院センター教授)の言葉には「(アメリカで)2011年に小学校に入学した子供たち(日本でいうと2017年現在の中学1年生)の65%は、大学卒業後、今は存在していない職業に就く」とあります。

また、それよりもっと以前に「2020年になくなる仕事」というものがインターネット上にあげられ話題になりました。レンタルビデオ屋や高速道路の料金徴収係などがなくなるとされています。衝撃だったのが、これまで日本の産業の根幹となっていた金型職人がなくなるとあったのです。なぜならば、3Dプリンターの出現によって、世界中どこにいても、全く同じ造形ができるようになったからです。さらに、知識の伝達しかできない教員は今後生き残れないだろうとも書かれていました(今、まさに少子化や、この大学入試改革の影響でそうなりつつあります)。このような子どもたちを取り巻く社会環境が急激に変化している現代において、今までと同じ教育観を続けていてはこれからの時代に通用する子どもたちを育むことはできません。国はこれまで困難とされていた新たな教育改革を「待ったなし」で進める必要が出てきたのです。

※3Dプリンター・・・コンピュータ上でつくった設計図をもとに、三次元のモノを造り出す装置。例えば、車の部品、フィギュア、拳銃なども作れる。

大学入試の問題

他にも、今の大学入試の形式による様々な問題点が浮き彫りになっています。まず、現在は少子化により学生の数が減り、大学側が学生不足に陥っているということです。私立大学などは学生を確保しないと経営が成り立たないので、偏差値が極端に低い学生であっても、入学させようとします。そうすると、学生の方もみんなが何となく行くからとか、就職に有利だからという理由で、はっきりした動機づけのないまま学習を進め、どこでも良いのでとりあえず大学に入っておくという学生が増えてきています。

現在は大学生でも小学校の算数ができないとか、中学校の数学ができない学生がいるそうです。中にはなんと、アルファベットが正しく書けない大学生がいるという話を耳にしたことがあります。そういった学生を受け入れている大学は、「入学した後にフォローをするのでぜひうちに来てください」と生徒とその保護者にアピールをしているようです。文科省の方でも、そういった非常に学力の低い内容を扱う大学は、大学として相応しくないと問題視しているのです。

逆に東大や京大のように学力の高い大学には、今の入試制度で使われているセンター試験は簡単過ぎて評価の対象としづらい部分がありました。そのため、東京大学のほとんどの学部はセンター試験:2次試験の比率を1:4と偏らせています。東京工業大学の全1~7類はセンター試験を全く得点化しない入試を行っています。また多くの大学が学部によってセンター試験の比率を変えていて、最終的には2次試験で調整をするようになっています。しかし、これでは各大学で試験を行わなくても良いように考えられていたセンター試験の役割をまっとうできていないということになります。

また、現在の大学入試では点数を1点刻みで換算し、ほとんどがその点数のみを評価した入試を行っています。これでは生徒個人の特性や能力などは全く測れない入試ということになってしまいます。中学校や高校の授業のほとんどは大学入試に向けたものとなっているため、生徒の特性や個性を伸ばしにくい、知識中心の詰め込み型教育になりがちとなっています。特に英語では「読む」「書く」ことに特化したコミュニケーション能力を軽視した試験を中心に行っていたため、6年間の英語教育を受けても、実際に社会で使うことのできない英語を身に付けているのではないかという批判もかねてより出ていました。

さらに、グローバル社会の現代において、日本の学生はアメリカやヨーロッパと比べてチャレンジ精神が少ないことがあげられます。具体的には文科省は留学する生徒の少なさを指摘しています。他にも、現在の年1回のみの大学入試制度では、本番に体調不良などのトラブルがあって実力が発揮できなかった生徒は、たった1日2日のトラブルの為に、1年間浪人をしなくてはならないという問題点もありました。

そういった観点から、現在文科省は大学入試改革を進めて行こうとしているところなのです。ただ、今のところ大まかな方針が立っているだけで、細かい部分はほとんど決まっていないのが現状です。今後どのように大学入試が変わっていくのか、今の段階では誰にも分からないのです。

大学入試改革

4つの大きな変更点


具体的に答申に乗せられている大学入試改革には大きく4つの変更点があげられていました。

一つ目はセンター試験を廃止し、高校教育の基礎的学習の達成度を把握する「高等学校基礎学力テスト(仮称)」と、今のセンター試験に変わる2次試験レベルの難易度の「大学入学希望者学力評価テスト(仮称)」の2種類の試験を導入することです。これらの試験は、どちらも年間に複数回実施する予定です。

二つ目は個別試験(2次試験)の内容の変更です。現在のペーパーテストの点数を主体とした2次試験から大きく変わり、大学側のアドミッション・ポリシー(自校の特色や教育理念などに基づき、どのような学生像を求めるかをまとめたもの)に合う学生を大学側が選抜していく方式に変更していくとしています。

三つ目はAO入試・推薦入試をなくすことです。実は現在、大学生のうちの約40%がAO入試・推薦入試を利用して大学に進学しています。当然、その生徒の実力では一般入試を受験してもなかなか合格できない大学に進学するために利用したものです。しかし、こういったAO入試や推薦入試が、本来の目的に沿って行われていない現状もあり、2020年には現在のAO入試や推薦入試は撤廃され、それに代わる別な入試方法を検討中です。

四つ目は、外国語(ほとんどの生徒は英語)の入試に外部外国語検定試験を利用できる制度に変えることです。こちらも、本来ならば年1回だけであった入試に対し、何度も挑戦することができるもので、さらに世界基準を満たした外部外国語検定を利用することで国際的な英語力を身に付けることに繋がります。

※上記は、2014年12月の答申案の時点で分かっていることや予測されることです。

添付2

添付6

「高等学校基礎学力テスト(仮称)」について


「高等学校基礎学力テスト(仮称)」は現中学2年が高校2年になったとき(2019年)に生徒全員に実施する予定で、試験教科は必修科目(数学Ⅰやコミュニケーション英語Ⅰなど)を現在検討しており、高等学校において身に付けた基礎学力を評価するテストです。回答方式は多肢選択方式を原則としつつ、記述式の導入も考えられています。中学校の「全国学力テストA問題」に相当するようなものと考えてもらえば良いと思います。進学時や就職時に基礎学力の証明や把握方法として調査書に記入され、本人もその評価を確認することが可能となるようです。

どのように進学時に利用されるのかは現段階でははっきりと決まっていませんが、大学の一般入試では点数化せず、参考にする程度とされています。では、どういった進学のときにこの「高等学校基礎学力テスト(仮称)」を使うのでしょうか。それは、現在の推薦入試やAO入試に変わる新しい入試方法で利用されるのではないかと考えられています。なぜ「高等学校基礎学力テスト(仮称)」の実施を予定しているかというと、現在の高校でも、学校ごとに調査書を作成していますが、その基準は一定ではなく学校ごとに行っています。ですから、大学側は調査書の数値を見ても正確な学力が測れずにいるのです。

例えば、超有名進学校での調査書の評定平均が3.5なのと、学力のかなり低い高校の調査書の評定平均が3.5なのでは、本来全く意味合いが違うのですが、現在の推薦入試やAO入試ではそれを区別することなく評定平均のみで評価しているので、同じ大学に合格する生徒でも非常に学力差がついてしまっている状態なのです。しかも、この「高等学校基礎学力テスト(仮称)」は高校2年のときだけでなく、高校3年のときに受けても良いとされています。そういった生徒は現在のセンター試験に変わってできる「大学入学希望者学力評価テスト(仮称)」を受験しない可能性も考えられています。

「大学入学希望者学力評価テスト(仮称)」について


「大学入学希望者学力評価テスト(仮称)」は、簡単にいえば現在のセンター試験に変わる試験となる予定です。ただし現行のような1点刻みの評価ではなく、5~10段階程度のランク別評価(例えば、100~91点であればAランク、90~81点であればBランクというようなイメージです。)とし、高校在学中に複数回(2~3回)挑戦できるとしています。難易度は現在の個別試験(2次試験)相当のレベルになることが予測され、おそらく現在のセンター試験より難しいものとなります。

多肢選択方式だけではなく、記述式の問題も導入されますが、大きな変更点はそれだけではありません。現在の数学、英語などの範囲の教科にきっちり区切られた教科型の試験に加え、教科・科目の枠を超えた「合教科・科目型」や「総合型」の問題を組み合わせて出題するとしています。さらに将来的には従来の教科型試験はなくす方針のようです。この「合教科・科目型」や「総合型」の試験というのは、一体どのような形式で出題されるのでしょうか。「合教科・科目型」の問題とは、例えば英語で問題文が書かれ英語で答えなければならない物理の問題とか、化学の知識と数学の関数や数列の解法を組み合わせたような問題などです。また「総合型」とは、例えば長文や資料がはじめに2ページほど記されていて、その文章に関連する社会の問題、古典の問題、英語の問題などを解いていくような問題です。現在、福山市立福山中学校や広島県立広島中学校などの公立の中高一貫校で行われている「適性検査」の問題の上位互換と考えてもらえれば良いかと思います。

来年度には文科省はこういった問題のサンプルを公表する予定になっていますが、こういった問題は作ることも評価することも非常に難しく、「合教科・科目型」や「総合型」の問題を集めることに非常に苦戦しているようです。なぜならば複数の教科に渡り相当な専門的な知識を持つ先生でなくてはこういった問題が作れないからです。話が少しそれますが、以前総合理科という科目が出来たときも、きちんと教えることができた先生は東大の先生くらいで、普通の高校の先生ではとても教えることができなかったという話があるくらいです。この「大学入学希望者学力評価テスト(仮称)」では「思考力・判断力・表現力」を中心に評価するとありますので、従来型の学力、知識中心の学力では対応できなくなってくるのではないかと予測されます。

添付3

添付4

個別学力検査(2次試験)の変化について


これに伴って、文科省は大学の個別学力検査(2次試験)も従来のものを変えていきたいと考えているようです。学力は「大学入学希望者学力評価テスト」を中心に考え、2次試験では今までのようなペーパーテストは行わず、はっきりと提示された各大学のアドミッション・ポリシーによって、選抜されるような方式にしたいと考えているようです。大学ごとに、どういう人物像でどういう素養がある生徒を希望しているか考えさせ、人が人を選抜するような方式にし、面接や小論文のような方式で人間性をみるように推奨しています。それを行った大学には文科省から補助金を今より増額すると伝えています。

参考として文科省が現在推奨している入試の例を出しておきます。それはお茶の水女子大学の平成29年度入試から導入する予定の、新しいAO入試(新フンボルト入試)のことです。まず受験を希望する生徒に対し、プレゼミと称して高校2年または高校3年の段階で大学の模擬授業を受けさせ、そのレポートを書かせるということを課しています。そして1次選考は外部外国語試験の資格などを審査する書類選考になります。さらに2次試験では、文系は図書館に閉じ込め、図書館にある本や資料を利用して自由にレポートを作成させ、発表させます。逆に、理系は実験室に一日閉じ込め、他の受験生と共同で実験をやらせそのレポートを書かせます。その後で、その結果を討論したり、発表したりします。プレゼミも含め合計5日間の試験を行い、伸びしろのある生徒の選抜というコンセプトのもと、実施するようです。文科省はこの入試を大学教育再生加速プランの入試の取り組みとして採択しました。

これには大学側からの反発が大きいことが予想されます。確かに理想はこういった入試ですが、現実的にはなかなか実現は難しいと思われます。倍率が非常に高く受験生が数千人に及ぶ場合は、全員にこのような試験を課すことができないからです。また、現在、全国の大学のうち、およそ100校(私立大学では6校に1校)が入試問題を予備校などに外注しています。自分の大学では入試問題を作る能力がないからです。そういった入試問題作成のノウハウがない大学が、補助金が増額されるからと言って、面接や小論文の試験に切り替えることは、容易ではないでしょう。現在はどの大学からも、個別学力検査をどのようにするかという返答は出ていないので、今後の発表に注意しておく必要があります。しかし、現実的にこういった入試が無理であっても、入試改革後に、こういった面接や小論文中心の2次試験は現在より増えることが予想されます。

外部外国語検定(大部分の生徒にとっては外部英語検定)の利用について


また、新しい入試の取り組みとして、外部(民間)の英語検定を1次入試、つまり2020年に実施される「大学入学希望者学力評価テスト」と代替できるようにしようという考えもあるようです。現在の大学入試の英語の試験は英語のコミュニケーションをとるために必要な「聞く」「話す」「読む」「書く」の4技能のうち、ほとんど「読む」と「書く」の2技能のみを中心としたもので、非常に偏った実用性の薄い英語となっているからです。それに対し、外部の英語検定は国際基準によって評価されており、「聞く」「話す」「読む」「書く」の4技能を全て測ることができます。また、外部の英語検定であれば、能力のある人は、早くから試験に挑戦することができ、その機会を増やすこともできます。

さらに現在、文科省は海外からの優れた人物を日本に留学生として呼びたいと考えているため、海外でも取得できる国際的な英語検定を利用すれば、外国の生徒を日本に呼びやすくなると考えているからです。文科省は他にも様々なところで英語教育に力を入れようとしていることが分かります。例えば、現在小学生にも英語の授業が組み込まれていますが、これは正式な教科という扱いではなく、道徳などと同じ扱いになっています。しかし、2018年に小学校の英語は正式に教科化される予定です。他にも、東大や京大などのレベルの高い大学の授業は英語で行うことができないか検討中です。これも、優秀な留学生の確保に向けてという面もあります。また、国際バカロレア教育といって、全ての教科を英語で習う教育プランも進行中です。もしこの国際バカロレア教育の行われている学校を卒業した場合には、大学の1次試験、つまり「大学入学希望者学力評価テスト」を完全に免除するという話もでています。

この外部英語検定を利用することができる入試改革が行われると、それに合わせて高校の英語の授業が、今までのものと大きく変わることも予測されます。なぜならば、外部英語検定が大学入試に利用できるようになると、学校側も受験対策の英語ではなく、外部英語検定対策の英語の授業に変わると予測されるからです。現在の「読む」「書く」中心の授業から、「聞く」「話す」の4技能全てをバランスよく組み込まれた、外部英語検定試験対策の英語の授業へと変わっていきます。さらに、学校でも外部英語検定をどんどん推奨し、学校でほぼ全員が一斉に検定を受けるようなことが今後増えてくると予測されます。また、この変化は2020年になるより前から始まってくるでしょう。現中学2年だけではなく、それよりもっと上の学年の生徒達にも大きな影響を与えてきます。

例えば筑波大学は2018年から、指定の外部検定試験を個別学力検査(2次試験)に代替すると発表しています。長崎大学の多文化社会学部では指定の外部検定試験の基準点を満たしていれば、センター試験の英語に換算したときに満点扱いとして換算すると言っています。関西学院大学のセンター利用入試は外部検定試験(ほぼすべての検定試験に対応)を受けることが出願の条件となっています。

ここで利用されている外部検定試験には英検、TOEIC、TOFLE、GTECなど、様々なものがありますが、利用できるものは大学によって違っています。その中で現在特に話題となっているのが、昨年、上智大学の吉田先生が主体となって作ったTEAPです。2015年度入試で上智大学は、全ての学部の一般入試で、TEAPを利用した選抜によって400人がすでに合格しています。TEAPを使うと2次試験で英語を受けなくてよくなるのです。こうなってくると上智大学を目指す生徒は、このTEAPを必ず受けるようになってきます。なぜなら一般入試と違い、年3回受けることが可能で、しかもTEAPの検定に合格すれば、そこから入試までは他の教科の勉強に力を入れられるようになるからです。この話は、すでに現在の高校3年にも影響のある話なのです。なんと2015年5月に、立教大学、青山学院、東京理科大、佛教大学など、TEAPを利用できる大学が一気に増えました。大手予備校もこのTEAPを使った入試についての説明会を行っているほどです。外部検定試験を利用した入試は、2020年になる前にすでに始まってしまうのです。

大学入試改革

この大学入試改革が実施されると、少なくとも在学中に複数回の「大学入学希望者学力評価テスト(仮称)」と「高等学校基礎学力テスト(仮称)」が行われるということですが、これは問題の漏えいを防ぐため、全国で同一日に行われるはずです。そうすると、少なくとも普通科の高校は全て、学校の授業自体がその試験に向けたものに標準化されていきます。これまでの高校の授業は、学校の学力に合わせて作られる定期テストを中心に組まれていました。しかし、学校の学力に関わらず、同一内容の試験を全国で実施するということになれば、学力の低い学校も、強制的にこれらの試験に合わせた授業内容を展開するしかありません。当然高校にとっては、その試験でどれだけ点数を取らせるかということが重要になってくるからです。そうすると、生徒はその試験に向けた授業を完璧に理解していくことが非常に重要です。学校の予習や復習は、そのまま受験対策に直結するのです。

また、もう一つ大きな変化があります。これまでのセンター試験の制度であれば、高校1年~高校2年までは、入試をあまり意識せずにのんびりすることができていました。高校3年の1月に実施されるセンター試験のときに結果を出せば、それだけで良かったからです。ところが、センター試験がなくなり「大学入学希望者学力評価テスト(仮称)」と「高等学校基礎学力テスト(仮称)」が始まると、それは許されなくなってしまうのです。なぜならば、高2のうちに、すでに大学入試に関係してくる「高等学校基礎学力テスト(仮称)」が始まってしまうからです。

また、大学入試時に「大学入学希望者学力評価テスト(仮称)」と「高等学校基礎学力テスト(仮称)」が導入される小学生は、今からどういう勉強をしていくか、ということがとても大事になってきます。なぜならば現中学3年は、3年後に大学入試だと考えていると大きな間違いで、早ければ高校2年になった直後の2年以内に大学入試が始まってしまうからです。 そうすると、実はひとつ上の学年の現高校1年のセンター試験より、現中学3年の「高等学校基礎学力テスト(仮称)」の方が早く行われることになり、実質的に現中学3年の方が早く大学入試が始まるということになります。

「高等学校基礎学力テスト(仮称)」は、基礎的な内容で全教科行われることが予測されるので、英語や数学だけでなく、早い段階から入試で使う全教科の勉強が必要となります。この高校の早い段階で試験が行われることを考えると、当然高校に入ってからの学力だけではなく、中学校のときに培われた学力が非常に影響してくることは間違いありません。ですから高校入試で培われた5教科の力が、そのまま大学入試に直結すると言っても過言ではなく、これまで以上に高校入試までの勉強が重要なものとなってきます。もちろん高校の普段の授業の内容も非常に重要になるので、高校選びはこれまで以上に慎重になる必要があります。この大学入試改革に合わせた授業を行える学校なのか、そうでないのか。そういう部分を正しく見極める必要があります。さらに、どの高校の授業も「大学入学希望者学力評価テスト(仮称)」と「高等学校基礎学力テスト(仮称)」を意識したものに変わっていくので、学校の授業を完全に理解することのできる学力が必要になってきます。

添付5

大学入試改革

もう一つ、こういう受験システムが変更するときの注意点として、その前学年である現高校1年は大学受験で浪人することが非常に難しくなります。おそらく救済措置として浪人生向けの「大学入学希望者学力評価テスト(仮称)なども行われるとは思いますが、システムの変更時に浪人してしまうと、その入試のシステムに合わせて勉強をやり直す必要が出てくるので、その労力はとても大変なものになり、負担が大きくなるからです。

また、他の生徒も浪人することが大変であることが分かっているので、必死で勉強するため、システムが変わる前学年の現高校1年は、全体的に学力が高くなり、大学受験が非常に厳しい学年となることが予測されます。過去に共通一次試験が導入されたときにも同様の現象が起こりました。しかし、今回の大学入試改革はその時とは比べ物にならないほど大きなものとなっているので、それ以上の現象が起こると予測されます。

大学入試改革

また、大学入試時に「大学入学希望者学力評価テスト(仮称)」が導入される小学生は、今まさに大きな選択を迫られています。それは中学受験をするのか、しないのかということです。実はこの大学入試改革によって、現在最も差が付き始めているのが公立の一般的な中学校と、私立と一部の公立を含めた中高一貫校の教育です。実は大学入試が変われば、いずれそれに合わせて、高校入試も変わってきます。なぜならば、高校は進学実績のことを考えて、大学入試でより学力の高い大学に行ける生徒を獲得したいと考えているからです。ですから、大学入試に近い形式の試験を課し、それで良い成績を取ることのできる生徒が欲しいわけです。しかしながら、現段階の大学入試改革が行われていない段階で、すぐに高校入試の形式を変えることは難しく、今後しばらくは、現在の形式の高校入試が続くと予想されます。そうすると、ほとんどの生徒は中学校の間は、一般的な教科型に特化した勉強を3年間行っていくことになります。

しかし、私立と一部の公立の中高一貫校はそうではありません。高校入試の必要がないからです。特に私立は、すでにこの大学入試改革に向けた授業へと、授業内容をシフトさせつつあります。具体的には、公立中学校が現在行っている知識伝達型の教育ではなく、レポートや研究などの好きな課題に対し自ら取り組ませるような、表現力・思考力・記述力重視の21世紀型の学力を鍛えるような学校が増えてきています。私立中学校の良いところは、こういった受験の変化に対し迅速に対応できることだと言えるでしょう。しかも、こういった能力は、子どもの年齢が低いほど効果が高い学習になるので、中学校で十分にこういった教育を受けた生徒と、高校に入って慌ててこういう教育を受けた生徒では、それこそ大幅な差がついてしまうのではないかと考えられています。特に公立の中高一貫校に合格している生徒は、「適性検査」と呼ばれる、これから大学入試で課される総合問題のような学習を、小学校のときから行っているわけです。

こういったことを考えると、今後、東大などのトップクラスの大学に進学する生徒のほとんどは、私立と一部の公立の中高一貫校の出身の生徒になってしまう可能性が非常に高いのです。現在の小学生の生徒には、これからの大学入試改革に備えて、ぜひ公立の中高一貫校の受験をしてもらいたいと考えています。それは合格して進学できるメリットも大きいですが、実は例え合格できなくとも、この公立の中高一貫校の適性検査の受験対策で学んだことが、今後、大きく大学入試へ影響してくるからです。公立の中高一貫校の受験を経験していれば、他の受験していない生徒に対し、圧倒的なアドバンテージを得ることができるのです。この公立の中高一貫校の「適性検査」の試験は、たまたま新しい大学入試の形式と似ていたわけではなく、実はもともとこの新しい大学入試に備えて準備されていた入試だったのです。

雑誌に掲載されました

かつてない大学入試改革に直面した現在。
末永塾長が膨大な資料を読み解き、小・中・高校生にどんな影響が及ぶのか鋭く分析した当ページの内容が雑誌に全3回で集中連載されました。
下のボタンをクリックするとご覧になれます。

雑誌に掲載されました。第一回 雑誌に掲載されました。第二回 雑誌に掲載されました。第三回

センター試験廃止についての以前の記事はこちら

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